
こんにちは。ミサゴパパです。
テレビの前で、思わず正座してしまいました。
17歳の張本美和選手が、全日本卓球選手権の女子シングルス決勝で初優勝。相手は、3年連続で決勝を戦ってきた早田ひな選手。結果は4―3の逆転勝ち。数字だけ見ても分かりますが、これは「勝った・負けた」だけでは語れない試合でした。
第6ゲーム、10―6。
あと1点で優勝という場面から、6連続失点。
正直、「ああ、流れが行ってしまったか……」と思った人も多かったのではないでしょうか。私もその一人です。17歳という年齢を考えれば、心が折れても不思議ではありません。
それでも、最終ゲームで張本選手は立て直しました。
ラケットを握る手の強さ、1本1本のボールに込める集中力。
そこにあったのは“若さ”ではなく、確かな“覚悟”でした。
思えばこの2人、全日本の決勝で3年連続の顔合わせ。
これまでは、早田ひな選手が壁として立ちはだかってきました。国内トップとして君臨し、4連覇がかかる立場で臨んだ今回の決勝。早田選手のプレーからは、王者の重圧と責任がひしひしと伝わってきました。
一方の張本選手は、挑戦者でありながら、もう“次世代”という言葉では片づけられない存在です。ジュニアでは4連覇。そこに一般の部の優勝を重ねて2冠。
この事実が、日本女子卓球の世代交代が「静かに、しかし確実に」進んでいることを物語っているように感じました。

私は中学生の娘を持つ父親でもあります。
17歳と聞くと、どうしても「まだ子ども」という目線で見てしまいます。でも、張本美和選手の涙を見て、その考えは少し改まった気がしました。年齢では測れない覚悟や努力が、確かにそこにはあったからです。
勝った張本選手も、敗れた早田選手も、どちらも称えたい。
この2人が切磋琢磨し続ける限り、日本女子卓球はまだまだ面白くなる。そう確信させてくれた決勝でした。
スポーツは、結果だけでなく「過程」と「心」を見せてくれる。
久しぶりに、そんな原点を思い出させてくれる一戦でした。
あらためて考えると、この決勝戦は「勝負の神様」が何度も試練を与えたような試合でした。
流れが行ったり来たりし、そのたびに選手の心が試される。第6ゲームの逆転を許した場面などは、観ているこちらの方が息苦しくなるほどでした。
それでも張本美和選手は、ベンチに戻ったとき、下を向きすぎなかった。
タオルで汗を拭き、深呼吸をし、もう一度コートに立つ。
あの数十秒の姿に、私は「この子はもうトップアスリートなんだな」と感じました。年齢ではなく、修羅場の数が人を大人にするのだと。

最終ゲーム、ポイントを重ねるたびに、会場の空気が変わっていくのが画面越しでも伝わってきました。
ラリーの一球一球が重く、どちらが先に崩れてもおかしくない状況。それでも最後に前に出たのは、恐れずに振り切った張本選手でした。
試合後、涙を流す姿を見て、「ああ、これまでの悔しさが全部ここにあったんだな」と思いました。
2年続けて決勝で敗れた悔しさ。追いかける立場の苦しさ。期待される重圧。
それらをすべて抱えたまま、17歳の少女は全日本の頂点に立ったのです。
一方で、敗れた早田ひな選手の姿も忘れてはいけません。
4連覇という偉業がかかった中で、最後まで譲らず、簡単には終わらせなかった。その存在があったからこそ、この優勝はより価値のあるものになりました。王者がいるからこそ、挑戦者は強くなる。スポーツの美しさは、まさにそこにあります。
この試合を見終えたあと、しばらくテレビを消せませんでした。
派手なガッツポーズや言葉はいらない。ただ静かに、心が揺さぶられる。
そんな時間でした。
張本美和選手の初優勝は、ひとつの通過点に過ぎません。
そして早田ひな選手も、まだまだこの舞台の中心にいる存在です。
2人が再び決勝で向き合う日を、きっと私たちはまた待ち望むのでしょう。
そのとき、今日のこの試合は「始まりの一戦」として語られるのかもしれません。
ミサゴパパとして、そして一人のスポーツファンとして。
この名勝負をリアルタイムで見られたことを、素直に幸せだと思います。





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