
こんにちは。ミサゴパパです。
ふとした瞬間、「あれ?右の鼻だけ詰まってる」「さっきは左だったのに」と感じたことはありませんか?
風邪でも花粉症でもないのに、鼻の通りが左右で違う——。
実はこれ、私たちの体が自然に行っている「ネーザルサイクル」という生理現象なのです。
ネーザルサイクルとは?
ネーザルサイクル(nasal cycle)とは、人間の鼻の左右の通りが数時間ごとに交互に入れ替わる現象のことです。
平均して2〜6時間おきに、右の鼻が優勢になったり、左が通りやすくなったりを繰り返しています。
この仕組みをコントロールしているのは自律神経。
鼻の中には「下鼻甲介(かびこうかい)」という粘膜のヒダがあり、そこに流れる血液量が交互に変化することで、左右の鼻の通り具合が自然に切り替わります。
なぜそんな仕組みがあるの?
一見、不便にも思えるこの現象ですが、実はとても理にかなっています。
人間の鼻は、呼吸する空気を加温・加湿・浄化する役割を持っています。
片方ずつ少し「休ませる」ことで、粘膜を乾燥や疲労から守り、常に健康な状態を保っているのです。
また、左右の嗅覚を交互に使うことで、匂いの感知能力にも変化を持たせているとも言われています。
つまり、鼻は常に働きながら、交代制でリフレッシュしているのです。
横になると片方が詰まる理由
寝るときに「下になった方の鼻が詰まる」と感じた経験はありませんか?
これは、重力によって下側の鼻の血流が増え、粘膜が膨張するためです。
つまり、ネーザルサイクルのリズムに体の姿勢が加わって、より顕著に感じられるのです。
まとめ|体は知らぬ間にリズムで動いている
ネーザルサイクルは、私たちの体に備わった見えないリズムのひとつ。
呼吸、睡眠、心拍、体温——あらゆる生命活動がリズムを持つように、鼻もまた自律的に調整を続けています。
もし今、片方の鼻が詰まっていても心配はいりません。
数時間後には、もう片方がそっとその役割を引き継いでいるはずです。
人間の体って、本当にうまくできていますね。




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