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『白鳥とコウモリ』を読んで──正義は、そんなに簡単じゃない

こんにちは。ミサゴパパです。 先日、東野圭吾さんの長編小説『白鳥とコウモリ』を読みました。読み終えたあと、しばらく本を閉じたまま動けませんでした。それくらい、心の奥を静かに揺さぶられる作品でした。 今日は、50代のミサゴパパが感じたことを、率直に綴ってみたいと思います。 ■ これは「ミステリー」だ
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2026年本屋大賞ノミネート10作発表――「いま、本屋が一番読ませたい本」から見えるもの

こんにちは。ミサゴパパです。 2月6日、今年もこの季節がやってきました。2026年本屋大賞ノミネート10作の発表です。本年で第23回目を迎える本屋大賞。いまや文学賞の中でも、「読者の実感」に最も近い賞のひとつと言っていいでしょう。 今回のノミネートは、昨年12月1日から今年1月4日まで行われた一次投票の結果によ
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犯人は存在しないのかもしれない――東野圭吾『架空犯』が突きつける、人生と青春の後始末

こんにちは。ミサゴパパです。 東野圭吾さんの『架空犯』を読み終えて、しばらく本を閉じたまま動けませんでした。ページをめくる手は決して重くなかったのに、読み終えたあとの気持ちは、ずしりと胸に残ったまま。これは「犯人探し」を楽しむミステリーというより、人生の棚卸しを静かに迫られる物語だったように思います
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楽園は、どこにあるのか——伊坂幸太郎『楽園の楽園』を読み終えて

こんにちは。ミサゴパパです。 伊坂幸太郎さんの『楽園の楽園』を読み終えて、しばらく本を閉じたまま考え込んでしまいました。読み終わった直後に押し寄せるカタルシス、というよりも、じわじわと胸の奥に残る違和感と問い。「ああ、伊坂さんらしいな」と思うと同時に、どこか今までとは少し違う読後感でもありました。
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ルールを守って生きてきた僕たちが、『HACK』を読んで胸をざわつかせる理由――橘玲『HACK』は、ゲームの外にいる人間のための小説だ

こんにちは。ミサゴパパです。 橘玲さんの小説『HACK』を読み終えたあと、しばらく本を閉じたまま考え込んでしまいました。面白かった、スリリングだった、知的だった――それだけでは済まない、妙な後味が残ったからです。 読者レビューを眺めてみると、その理由が少しずつ見えてきました。この小説は、暗号資産やハッキング、
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宙を見上げる力を、もう一度──『宙わたる教室』を読んで

こんにちは。ミサゴパパです。 本を読み終えたあと、しばらくページを閉じたまま、天井を見上げていました。伊与原新さんの『宙(そら)わたる教室』は、派手な事件が起こるわけでも、劇的な奇跡が連続するわけでもありません。それなのに、胸の奥にじんわりと熱が残り、「人が学ぶ」ということの本質を、静かに、しかし確かに突きつ
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推理する快感、その極限へ――深水黎一郎『ミステリー・アリーナ』を読み、映画化に思うこと

こんにちは。ミサゴパパです。 本屋で平積みされているのを見かけてから、ずっと気になっていた一冊がありました。深水黎一郎さんの『ミステリー・アリーナ』。「本格ミステリー好きなら避けて通れない」と言われる理由を、読み終えた今、はっきりと理解しました。 この作品、ただの“謎解き小説”ではありません。
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種明かしの先に残るもの――『ブラック・ショーマンと覚醒する女たち』を読んで

こんにちは。ミサゴパパです。 東野圭吾さんの作品はこれまで数多く読んできましたが、『ブラック・ショーマンと覚醒する女たち』は、少し毛色の違う、しかし年齢を重ねた今だからこそ深く沁みてくる一冊でした。 この作品は連作短編集で、いくつかの物語が静かにつながっています。名探偵が鮮やかに謎を解く、というよりも、
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婚活を笑えなくなったときに読む一冊—宮島未奈『婚活マエストロ』が突きつける「本気」の正体

こんにちは。ミサゴパパです。 正直に言えば、最初は少し身構えていました。「婚活」「マエストロ」「三文ライター」――どこか軽やかで、よくある“婚活あるある小説”なのだろうと。けれど、宮島未奈さんの『婚活マエストロ』は、そんな予想を気持ちよく裏切ってくれました。 この物語の主人公は、40歳の三文ライター・猪
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“命の秘密”に触れてしまったとき――山口未桜『禁忌の子』が突きつける医療と人間の境界線

こんにちは。ミサゴパパです。今回ご紹介したい一冊は、山口未桜さんの医療ミステリー小説『禁忌の子』です。読み終えたあと、しばらく本を閉じたまま考え込んでしまいました。それほどまでに、この物語は単なる「謎解き」を超えて、私たちの価値観や倫理観に深く踏み込んでくる作品だったのです。 物語の始まりは、非常に衝撃的です。