「ドンロー主義」とは何か――トランプ大統領が語る“西半球支配”の論理を読み解く

こんにちは。ミサゴパパです。

今日は、最近の国際ニュースを見ていて、個人的にとても気になった言葉について書いてみたいと思います。
それが、「ドンロー主義」というフレーズです。

耳慣れない言葉ですが、これはトランプ米大統領自身が使い始め、海外メディアでも頻繁に取り上げられるようになった言葉です。そして今回のベネズエラをめぐる米軍行動とも、深く結びついています。

一見すると勢いのあるキャッチコピーのようですが、実はこの言葉の裏には、アメリカの世界観、そして国際秩序のあり方を揺るがしかねない考え方が隠れています。
今回は、その「ドンロー主義」とは何なのかを、できるだけわかりやすく整理してみたいと思います。


■ そもそも「ドンロー主義」とは?

ドンロー主義とは、
ドナルド・トランプ(Donald Trump)の名前の「ド」と、
19世紀の外交原則である「モンロー主義(Monroe Doctrine)」を掛け合わせた造語
です。

もともとは右派メディアが使い始めた言葉でしたが、トランプ大統領自身が公式の場で繰り返し用いるようになったことで、事実上、彼の外交思想を象徴する言葉として定着しました。


■ 元になった「モンロー主義」とは何か

ここで、元になったモンロー主義を簡単に振り返っておきましょう。

モンロー主義は1823年、当時の米大統領ジェームズ・モンローが打ち出した外交原則です。
その核心は次のようなものでした。

  • ヨーロッパ諸国は、南北アメリカ大陸に干渉するな
  • その代わり、アメリカもヨーロッパの問題には介入しない

当時は、欧州列強による再植民地化を防ぐという、比較的防衛的な思想でした。

しかし時代が進むにつれ、モンロー主義は次第に姿を変えていきます。


■ モンロー主義は「勢力圏思想」へ変質した

20世紀以降、モンロー主義は次のように解釈されるようになります。

  • 西半球はアメリカの影響圏
  • その秩序を乱す動きには介入してよい
  • 中南米の政権交代や内政にも関与する

こうしてモンロー主義は、
「西半球=アメリカの裏庭」
という認識を正当化する論理へと変質していきました。


■ トランプ流に進化(?)した「ドンロー主義」

そして登場したのが、トランプ大統領の言うドンロー主義です。

トランプ氏は記者会見で、
「モンロー主義は重要だが、我々はそれをはるかに上回っている」
と述べたうえで、「ドンロー主義」という言葉を使いました。

さらに、ベネズエラでの行動について、
「我々の領域だからだ。ドンロー主義だ」
とも発言しています。

この発言から読み取れるドンロー主義の特徴は、非常に明確です。

  • 西半球はアメリカの支配的領域である
  • この地域のどの国であっても
  • それがアメリカにとって「脅威」だと判断すれば
  • 介入する権利がある

つまり、国際的な合意や枠組みよりも、アメリカの判断を最優先する考え方だと言えます。


■ なぜ今、ドンロー主義が問題になるのか

この考え方がなぜ問題視されているのか。
それは、次の点に集約されます。

  • 「脅威」とは何かを誰が決めるのか
  • その判断に歯止めはあるのか
  • 国家主権や国際法はどこへ行くのか

ドンロー主義は、善悪を細かく議論する前に、
「この地域は我々のものだ」という前提を置く思想です。

そこでは、正義や法よりも、
勢力圏と力の論理が前面に出てきます。


■ ミサゴパパとしての見解

ミサゴパパとして率直に感じるのは、
ドンロー主義はとても分かりやすく、同時にとても危うい思想だということです。

分かりやすいからこそ、支持されやすい。
しかし、その分、
「力を持つ国が、ルールそのものを決める世界」
に近づいてしまう危険性があります。

仮に相手国に問題があったとしても、
「誰が裁き、どのような手続きで介入するのか」
という問いを飛ばしてしまってよいのか。

私は、そこに強い違和感を覚えます。


■ おわりに

ドンロー主義は、まだ歴史の中で検証されきった思想ではありません。
しかし確実に言えるのは、
この考え方が広がれば、
国際社会は「法」よりも「力」に近づくということです。

正義を語ることは簡単です。
けれど、正義を語る国ほど、
その正義を支えるルールや手続きを、
大切にしなければならないのではないか。

そんなことを考えさせられる言葉が、
この「ドンロー主義」なのだと思います。


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