世界が静かにひとつになる夜 ― ミラノ・コルティナ2026 開会式を見ながら思ったこと

こんにちは。ミサゴパパです。

いよいよ ミラノ・コルティナ2026 オリンピック が始まりました。
この言葉を口にした瞬間、胸の奥で何かがゆっくりと動き出すのを感じた方も多いのではないでしょうか。仕事や日常に追われる毎日の中で、「オリンピックが始まる」という事実は、不思議と時間の流れをいったん止めてくれます。

今回の開会式は、派手さを前面に押し出すというよりも、美しさと品格、そして“語りすぎない強さ” が印象に残るものでした。イタリアという国が長い時間をかけて育んできた文化や芸術が、過剰な説明なしに、自然と伝わってくる。そんな開会式だったように思います。

マライア・キャリーの歌声が変えた空気

中でも心に残ったのは、マライア・キャリーの歌声でした。
世界的スターの登場というと、どうしても主役を奪ってしまいがちですが、彼女のパフォーマンスは違いました。前に出すぎず、しかし確実に会場の空気を支配する。その圧倒的な表現力で、冷たいはずの冬の舞台に、柔らかな温度を与えてくれたように感じます。

年齢を重ねてなお第一線に立ち続ける姿は、50代の身としても胸にくるものがあります。
「続けること」「積み重ねること」の価値を、言葉ではなく音で示してくれた時間でした。

日本選手団の行進に感じた“静かな自信”

そして、日本選手団の行進
これがまた実に良かった。必要以上に気負わず、しかし決して軽くもない。そこには、結果を誇示する前の、覚悟を内に秘めた姿がありました。

メダルの色はまだ誰にも分かりません。それでも、この舞台に立つまでに流した汗や、越えてきた壁の数は、行進の一歩一歩に確かに表れていました。
テレビ越しでも伝わるあの落ち着きは、日本という国のスポーツ文化そのものなのかもしれません。

オリンピックは「勝敗」だけではない

オリンピックというと、どうしてもメダルの数や順位に目が向きがちです。
しかし、開会式を見ていると改めて思います。これは単なるスポーツイベントではなく、世界が一度だけ、同じ方向を向くための装置なのだと。

国も言葉も宗教も違う人たちが、同じルールのもと、同じ舞台で競い合う。
その前提を確認するための儀式が、開会式なのかもしれません。

若い頃は結果ばかり追っていましたが、年齢を重ねた今は、その背景にある「物語」や「過程」にこそ目が向くようになりました。これは自分自身の生き方が、少し変わってきた証拠なのかもしれません。

これから始まる17日間に寄せて

ここから始まるのは、記録だけでは語れない無数のドラマです。
勝つ人もいれば、涙を飲む人もいる。そのすべてが、このオリンピックを形作っていきます。

朝のニュースで結果を知る日もあれば、夜更かししてリアルタイムで見守る日もあるでしょう。
そんな日常の中に、オリンピックが静かに入り込んでくるこの感覚を、今年は特に大切に味わいたいと思います。

ミラノ・コルティナ2026。
この冬の記憶が、数年後に振り返ったとき、どんな風に心に残っているのか。
それを確かめるためにも、まずはこの開会式を見届けられたことを、素直に喜びたいですね。


テレビの前で、家族それぞれのオリンピック

開会式を見ながら、ふと気づいたことがあります。
同じ画面を見ていても、家族それぞれが注目しているポイントは微妙に違うということです。

妻は衣装や演出の美しさに目を留め、
子どもたちは有名選手や国ごとの雰囲気を面白がる。
そして私はというと、選手たちの表情や立ち姿に、どうしても目が行ってしまう。

若い頃は「強いかどうか」「勝てそうかどうか」ばかり見ていました。
でも今は、その選手が どんな時間をここまで過ごしてきたのか を想像してしまう。
これは年を取った証拠なのか、それとも人生を少しだけ遠くから眺められるようになった結果なのか。自分でもよく分かりません。

開会式は“始まり”であり、“区切り”でもある

開会式というのは、不思議なものです。
これから始まる競技のスタートであると同時に、選手にとっては、ここまでの準備期間にひとつの区切りがつく瞬間でもあります。

何年もかけて積み上げてきた努力が、この一夜でいったん形になる。
その重みを知っているからこそ、行進の一歩があれほど堂々として見えるのでしょう。

私たちの日常にも、こうした「自分だけの開会式」があるのかもしれません。
昇進、転職、子どもの独立、新しい挑戦。
大きな拍手はなくても、心の中では確かに区切りがついている。
オリンピックを見ていると、そんな自分自身の節目まで思い出させてくれます。

勝者だけが主役ではないという安心感

オリンピックのいいところは、
勝者だけが価値を持つわけではない という空気が、どこかに流れていることです。

もちろんメダルは尊い。
でも、それだけで大会の価値が決まるわけではない。
自己ベストを更新する人もいれば、悔しさを抱えたまま去る人もいる。
そのすべてが、同じ舞台で起きることを、私たちは当たり前のように受け止めている。

この感覚は、競争に疲れがちな大人にとって、実はとても救いになるものです。
「結果だけじゃない」
開会式が放つそのメッセージは、競技が始まる前だからこそ、いっそう強く心に残ります。

この冬、どんな記憶が残るだろうか

ミラノ・コルティナ2026。
これから数え切れないシーンが生まれ、ニュースやSNSを賑わせていくことでしょう。

それでも、数年後にふと思い出すのは、
もしかしたらこの開会式の、静かで美しい一場面かもしれません。
マライア・キャリーの歌声、日本選手団の落ち着いた行進、会場を包んだあの空気。

オリンピックは、終わってから本当の意味で心に残るイベントです。
だからこそ、今この始まりの瞬間を、できるだけ丁寧に覚えておきたい。
そう思いながら、テレビを消しました。

さて、いよいよ競技が始まります。
この17日間、どんなドラマが生まれるのか。
ミサゴパパとしては、結果に一喜一憂しながらも、その裏側にある物語を、静かに追いかけていきたいと思います。

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