2026年本屋大賞ノミネート10作発表――「いま、本屋が一番読ませたい本」から見えるもの

こんにちは。ミサゴパパです。

2月6日、今年もこの季節がやってきました。
2026年本屋大賞ノミネート10作の発表です。
本年で第23回目を迎える本屋大賞。いまや文学賞の中でも、「読者の実感」に最も近い賞のひとつと言っていいでしょう。

今回のノミネートは、昨年12月1日から今年1月4日まで行われた一次投票の結果によるもの。
全国490書店、書店員698人による投票――
この数字を見るだけで、「売り場の最前線に立つ人たちの声」が、どれだけ真剣に集められているかが伝わってきます。

作家の名前や話題性だけでなく、
「実際に手に取ったお客さんがどう反応したか」
「この本は、誰にすすめたいか」

そうした日々の積み重ねが、この10冊に結晶しているわけです。


■2026年本屋大賞ノミネート作品(五十音順)

  • 「暁星」湊かなえ/双葉社
  • 「ありか」瀬尾まいこ/水鈴社
  • 「イン・ザ・メガチャーチ」朝井リョウ/日経BP 日本経済新聞出版
  • 「失われた貌」櫻田智也/新潮社
  • 「エピクロスの処方箋」夏川草介/水鈴社
  • 「殺し屋の営業術」野宮有/講談社
  • 「さよならジャバウォック」伊坂幸太郎/双葉社
  • 「熟柿」佐藤正午/KADOKAWA
  • 「探偵小石は恋しない」森バジル/小学館
  • 「PRIZE―プライズ―」村山由佳/文藝春秋

こうして並べてみると、実にバラエティ豊かです。
ミステリー、社会派、ヒューマンドラマ、エンタメ性の強い作品まで、ジャンルはさまざま。
にもかかわらず、不思議と共通して感じるのは、「今の時代を生きる違和感」がどの作品にも滲んでいることです。


個人的に注目したいのは、
湊かなえ、朝井リョウ、伊坂幸太郎、村山由佳といった、
すでに“売れる”ことが約束されている作家が、きちんと並んでいる点

一方で、
「殺し屋の営業術」や「探偵小石は恋しない」といった、
タイトルだけで読者の好奇心を刺激する作品も入ってきています。
ここに、本屋大賞らしい“懐の深さ”を感じます。

売上だけではなく、
「これは面白い」
「今こそ読んでほしい」
そう思わせる力がなければ、書店員の票は集まりません。


本屋大賞が好きな理由は、
“正解を決めにいかないところ”にあります。

純文学か、大衆小説か。
重いか、軽いか。
泣けるか、考えさせられるか。

そういった二項対立を超えて、
「この一年、本屋で本を売ってきた人たちが、
 最後に残したいと思った物語」
それが、この10冊なのだと思うのです。


本日から3月1日まで、二次投票が行われ、
その結果をもとに大賞作品が決定します。
大賞発表は4月9日予定

どの作品が選ばれてもおかしくありませんし、
正直なところ、「大賞でなくても読んでほしい本」ばかりです。

50代になり、
本を読む理由も少しずつ変わってきました。
刺激よりも、納得。
驚きよりも、余韻。

そんな今だからこそ、
この本屋大賞ノミネート作品群は、
じっくり付き合ってみたい一冊を探す、
とても良い“読書地図”になる気がしています。

さて、あなたはこの10冊の中で、
どれから手に取りますか。

2025年本屋大賞は『カフネ』!書店員が選んだ“いちばん売りたい本”に心ふるえる
こんにちは。ミサゴパパです。 2025年本屋大賞は『カフネ』に決定! 本日4月9日、明治記念館にて「全国書店員が選んだ いちばん!売りたい本 2025年本屋大賞」の発表会が行われ、見事大賞に輝いたのは、阿部暁子さんの『カフネ』(講談社)でした。 本屋大賞は、全国の書店員が“今いちばん売りたい本”を自らの手で
2024年本屋大賞結果発表
こんにちは。ミサゴパパです。 2024年の本屋大賞が決まりました! 宮島未奈先生の『成瀬は天下を取りにいく』です! 本屋大賞は、日本の書店員が選ぶ文学賞です。2004年に始まり、毎年書店員が直接顧客と接する立場から、一般読者に支持される本を選定します。書店員が自らの経験や読者からの反応を元に、候補作品を決定し、その中か
2023年本屋大賞結果発表
こんにちは。ミサゴパパです。 2023年の本屋大賞が決まりました! 凪良ゆう先生の『汝、星のごとく』です! 本屋大賞とは、書店員が推薦する本の中から、最も読まれたり、支持されたりした1冊を決める、日本の書籍賞のひとつです。 毎年1月下旬に、...

コメント