ミサゴパパです。今回は山本有三氏の「路傍の石」です。
明治時代中期、小学6年生の愛川吾一は優秀な成績を誇り、級長も務めていました。ある日の正月、友達との遊びで「度胸自慢」をする中で、吾一は「勉強ばかりの点取り虫」と見下されてしまいます。悔しさから、吾一は出来もしない嘘をついてしまい、仲間たちにからかわれます。しかし、やがて彼らから「実行」を迫られ、吾一は自棄になって本当に鉄橋にぶら下がることになりました。
その行為が問題視され、鉄道職員から叱責された吾一は、その後、担任の次野先生に呼び出されました。次野先生は、厳しい言葉を投げかけながらも、彼に対して「『吾一』というのは、我はひとりなり、我はこの世にひとりしかいないという意味だ。たった一度しかない人生をほんとうに生かさなかったら、人間、生まれてきたかいがないじゃないか」と教え諭しました。
この言葉によって、吾一は自分がただ他人に合わせて嘘をついたり、危険なことをしてしまうだけではなく、自分自身の生き方を見失っていたことに気づかされました。彼はその後、自分の将来を真剣に考え、勉学や音楽に熱中することで自分の夢を追いかけるようになりました。
この作品からは、自分自身の生き方を見失わず、たった一度の人生を真剣に生きることの大切さが伝わってきます。愛川吾一のように、自分自身が成長し、夢を追いかけるために努力することが、人生を豊かにすることに繋がるのだということを学びました。
昔、小学生の頃に読んだ小説でしたが最近になって再読しました。今読むと新しい発見があり大変心に響きました。お勧めの作品です!
路傍の石 - Wikipedia
コメント