宮部みゆき「模倣犯」を読んで

ミサゴパパです。今回は宮部みゆき氏の「模倣犯」です。とても長い小説でしたが面白くて一気に読めました。

宮部みゆきさんの『模倣犯』は、1995年から1999年まで『週刊ポスト』に連載された長編小説です1。2001年に単行本が出版され、2002年には芸術選奨文部科学大臣賞を受賞しました。

あらすじは、殺人事件で家族を失った少年・塚田真一が、公園で女性の切断された右腕とハンドバッグを見つけるところから始まります2。ハンドバッグの持ち主は3ヵ月前に失踪したOL・古川鞠子で、その犯人は真一の父親を殺した網川という男だと判明します。

真一は、網川を追うために、元刑事の有馬という男と協力することになります。しかし、網川は他の事件の手口を模倣して殺人を繰り返し、真一と有馬を挑発していきます。やがて、真一は網川の過去と動機に関わる衝撃的な事実を知ることになります。

この小説は、犯罪心理やメディアの影響などを描いた社会派サスペンスです。登場人物の感情や心理描写が細かく描かれており、読者を引き込みます。最後まで予想できない展開や衝撃的な結末も見逃せません。

ただ、この小説の読後感としてはかなり暗い気持ちになりました。人間のドロドロした、そして底の見えない悪意が私の体の中の澱となってしばらくの間消えませんでした。このような体験は中々できないとは思いますが、気分が落ち込んだのは事実です。

皆さんも人生について深く考えたい時にこの「模倣犯」を読んでみてはいかがでしょうか。

模倣犯 (小説) - Wikipedia

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